自然にキレイを引き出すカラダに!美と健康をサポートする「オーガニック」の基礎知識
2020/04/24 13:00

忙しい毎日の中でもいつまでもキレイでいるために、カラダに優しいものを取り入れたいですよね。スキンケアで使用するアイテムには、自然素材を使用したものを選んでいる、という方も多いのでは。毎日の食事でも、食品添加物や保存料に配慮した食品を積極的に選びたいものですよね。

今回は、あなたのキレイをサポートする「オーガニック」に着目し、その定義や人気の理由についてご紹介します。カラダの中と外、両方からアプローチしてキレイの下地を整えることは、美肌やダイエットなどの美容はもちろん、健康にも効果的です。毎日の生活にオーガニックをプラスして、キレイを長続きさせましょう!

そもそもオーガニックって何?定義について

オーガニックとは、化学肥料を使用せずに、太陽や水、土壌が持つ本来の力を活かして環境への負担を可能な限り少なくする農法・加工法のこと。
国際的に有機農業の推進活動を行っているIFOAM(国際有機農業運動連盟)は、「生態系」「健康」「公正」「配慮」の4つをオーガニックの原則として掲げています。これらの原則を踏まえたオーガニックの目標には、生物多様性の保全や食品の安全性の確保、健全な社会の確立などがあります。

日本では、農林水産省による「有機JAS認定」がオーガニックの基準として設けられています。
これは農林水産大臣が定めた食品における品質・表示基準のことで、例えば「禁止された農薬・化学肥料を使用しないこと」といった項目があります。
この基準をクリアした食品のみが、「有機〇〇」「オーガニック〇〇」などと表記することを許されるのです。

オーガニックと一言でいってもその種類はさまざまです。オーガニックの輪は身近なアイテムにも広がっているので、誰でも簡単に取り入れることができますよ♪

オーガニックフードは安全性が高い

食品の安全性は、危害要因を一定以下に抑えることで確保されています。
危害要因は「生物的危害」「物理的危害」「科学的危害」の3つに分けられ、オーガニックフードに関しては科学的危害が一般的な食品に比べて低いことがわかっています。なぜなら、化学肥料を使用せずに栽培しているため。
こうした点から、科学的な要素を排除しているオーガニックフードは一般的な食品に比べて安全性が高いといえます。

なお、生物的危害と物理的危害については、オーガニックフードが一段と優れているというわけではありません。食品衛生法により、オーガニックフードを含むすべての食品の安全性が確保されています。

肌本来の美しさを守るオーガニックアイテム

オーガニックアイテムにはさまざま種類があり、化粧水や乳液、保湿バーム、シャンプー・コンディショナーなどのスキンケア用品がその一例です。

オーガニックアイテムは直接肌に触れるもの。合成成分で作られたアイテムの場合、自分の肌に合わないとそのうち肌トラブルにつながる可能性があります。その点、オーガニックなものであれば安全性の高い天然成分を使用している他、世界各国の伝統的な自然療法の要素を取り入れているため、肌に悪影響を与える心配がありません。
こうした点から、コスメやスキンケア用品をはじめとするオーガニックアイテムは、自分自身の本来の美しさを追及する女性の強い味方になるといえます。

なぜ人気なの?オーガニックが注目を集める理由とは


デパートやスーパーなど、さまざまな場所で見かけるようになったオーガニック。その人気の理由には、オーガニックならではの魅力が大きく関係しています。

例えば、環境への配慮がそのひとつ。
同じ土地で同じ作物の栽培を長期間行っていた場合、土壌の栄養が不足してしまうことがあります。このとき、従来の農法であれば栄養補給のために化学肥料を使用することがほとんど。たしかに土壌の栄養を取り戻すことはできますが、化学物質が土壌から流れ出すことで海や川の汚染につながってしまう可能性があるのです。
その点、オーガニックは化学肥料を使用しないため、自然環境を汚染する心配がありません。
オーガニックのこうした魅力は、「環境問題の悪化を防ぎたい」という思いを持つ多くの方から支持されており、その結果としてオーガニックに注目が集まっていると考えられます。


オーガニックの人気の理由は他にもあります。以下で、オーガニックフードとオーガニックアイテムの2つに分けてご紹介します。

オーガニックフードの人気の理由

オーガニックフードは、安全性だけでなく栄養価も優れていることがわかっています。
例えば、有機畜産で生産しているオーガニック牛乳は、通常の牛乳に比べてオメガ3系脂肪酸が2倍も多く含まれていることがわかっています。これは米国の大学が行った研究*により証明されています。
*:WASHINGTON STATE UNIVERSITY「Researchers see added nutritional benefits in organic milk」参照

オメガ3系脂肪酸は、健康を維持するには欠かせない必須脂肪酸です。しかし体内で作ることができず、かつ日々の食事では摂取しづらいのが現状。オメガ3系脂肪酸が不足したままだと、体内の脂肪酸バランスが乱れ、生活習慣病やアレルギー疾患の発症につながる可能性があるのです。
オーガニック牛乳は、そんな緊急事態を救うヒーロー!飲むだけで簡単にオメガ3系脂肪酸を摂取できるので、無理することなく不調しらずの健康体をキープできます。

このように、オーガニックフードは栄養価が高く、健康面にもアプローチできることから人気が高まっているといえます。

しかし、ここで気を付けなければならないのが、すべてのオーガニックフードの栄養価が高いわけではないということ。中には、一般的な食品の栄養価と大差のないオーガニックフードもあります。なぜなら、オーガニックの目的は「環境問題から自然を守り、人間と自然が共存すること」であって、栄養価を高くすることではないためです。
「オーガニックフードは栄養価が高く健康によい!」と一概に言い切ることはできませんが、安全面にこだわって栽培されていることには変わりないため、人体に悪い影響を与えることはほとんどないといえます。

オーガニックアイテムの人気の理由

オーガニックアイテムは有機栽培された植物を原料としていることが多いため、植物の力を存分に得られます。
わたしたち人間は、紫外線や乾燥、精神的ストレスなどの変化にうまく対応できないこともしばしば。最悪の場合、これが原因で肌トラブルを引き起こすこともあります。
一方植物は、自らが命を授かった場所の気候や環境に適応して生き抜きます。オーガニックアイテムは、こうした植物の適応能力と自然治癒力を借りて、肌本来の力を取り戻す優れものなのです。

「素肌に自信を持てるようになりたい」「ファンデーションの厚塗りを卒業したい」といった願望を持つ女性は少なくないはず。オーガニックアイテムの人気は、同じような願いを持ち、かつオーガニックアイテムの魅力に気付いている女性が支えているのかもしれません。

成分表に注目!オーガニックかどうか見極めるポイント

オーガニック初心者の方にとって一番の心配事は、「オーガニックのアイテムを正しく選べているか」という点ではないでしょうか。もし迷ってしまったら、気になるアイテムのアピールポイントや成分表を確認しましょう。そこに、オーガニックかどうかを見極めるカギがありますよ♪

オーガニックフード


オーガニックフードかどうかを見極める際のポイントのひとつに、「遺伝子組み換えを行った作物を使用しているかどうか」があります。

遺伝子組み換えとは、他の生物の遺伝子を作物に組み換えることで、新たな性質を持った作物を生み出す手法のこと。従来の品種改良とは異なり、さほど時間をかけることなく求める性質を持つ作物を作れるのが特徴です。じゃがいもや大豆、とうもろこしなどの作物で行われることが多く、例えばじゃがいもに関しては、すでに害虫やウイルスに強い性質を持った品種が販売されています。

遺伝子組み換えは、農業における工数削減や生産量の増加など、さまざまなメリットをもたらします。しかし、その一方で人体に悪影響を及ぼす可能性があるとして懸念されているのも事実です。
また、農林水産省が定めた有機農産物の生産方法の基準では、遺伝子組み換えの種苗の使用を禁止しています。これは畜産物も同様で、加工品に関しては遺伝子組み換えの技術の使用が禁止されています。

こうした点から、オーガニックフードは遺伝子組み換え作物はもちろん、遺伝子組み換え技術も使用していないと言い切ることができます。気になるアイテムがオーガニックフードかどうかわからないときは、「遺伝子組み換え作物不使用」「遺伝子組み換え技術は行っていません」などのワードがないか確認してみましょう。

なお、農林水産省が定めた有機加工品の生産方法の基準には、化学合成された添加物や薬剤の使用を避けることも明記されています。そのため、遺伝子組み換えだけでなく、食品添加物にも着目することが大切です。

オーガニックアイテム

オーガニックアイテムかどうかを見極めるポイントは、「植物由来の成分を使用しているかどうか」です。

例えば一般的なコスメは、石油を原料とした成分で作られることがほとんど。合成界面活性剤や合成香料、合成色素といったワードを目にしたことがある方は多いのではないでしょうか。これらは多くのコスメに配合されている成分で、すべて石油を原料としています。石油由来の成分は、刺激が強かったり毛穴を塞いだりすることから、肌トラブルを引き起しやすいといわれています。

一方、オーガニックコスメは石油ではなく植物を原料とした成分を使用しています。例えば、合成界面活性剤の代わりには、洗浄効果があるホホバ油やベタイン、サボン草などの植物が使われています。合成香料に関しては、オレンジ油やラベンダー油、ベルガモット油などのエッセンシャルオイルが代用されています。
植物由来の成分は、肌にやさしく過度な刺激を与えないだけでなく、余分なものは与えず肌にとって必要な栄養だけを浸透させます。そのため、オーガニックコスメなら肌本来の美しさを引き出すことができるのです。

もちろんコスメだけに限らず、保湿バームやシャンプー・コンディショナーなどのスキンケア用品に関しても同様です。植物由来の成分が本質的な美しさを守ります。

オーガニックアイテムかどうかを見極める際は、「植物由来」「天然精油」などの植物に関連したワードがあるか、そして鉱物油や界面活性剤、アルコール、香料、着色料などを使用していないかどうかを確認しましょう。

まとめ


キレイを長続きさせたいとはいえ、無理な食事制限や運動はなるべく避けたいですよね。そういうときは、オーガニックに目を向けてみるのがおすすめです。
例えば、オーガニックフードを毎日の食事に取り入れれば、余分なものは避け、必要な栄養素だけを効率よく吸収できます。オーガニックアイテムを使ったスキンケアを心がければ、肌本来の美しさを引き出すことが可能です。

オーガニックは、カラダの中と外からキレイと健康へアプローチできる女性の強い味方です。ぜひこの機会に、オーガニックライフを始めてみませんか?

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