健康と美をサポートする「タンパク質」!その特徴と効率的な摂り入れ方とは
2020/06/12 06:00


「気づいたら二の腕やお腹がたるんでいた」「最近、髪の毛の調子が悪い」なんてことはありませんか? もしかするとその原因は、タンパク質の不足かも。

健康的な美ボディに近づくためには、「タンパク質」について知っておくことが大切です。
なぜなら、タンパク質はわたしたち人間の体を作るうえで必要不可欠な栄養素であるため。タンパク質にはどのような種類があり、体にどのような影響を与えるのかを知ることで、より効率的に健康と美にアプローチできます。

そこで今回は、糖質・脂質と並ぶ三大栄養素のひとつであるタンパク質にフォーカスし、その特徴や必要性、1日の推奨摂取量などについてご紹介します。タンパク質を摂取して、誰もが羨む健やかでキレイな体を手に入れましょう!

あなたの体を作る!最重要栄養素・タンパク質とは

タンパク質は、臓器や筋肉、血液、骨、髪の毛など、人間の体を作るうえで欠かせない栄養素です。複数のアミノ酸が結合することで構成されており、一つひとつでアミノ酸の種類や数、配列は異なります*1。
人間の体の約60%は水分といわれていますが、その水分に次いで多くの割合を占めているのがタンパク質です。男性であれば約17%、女性であれば約15%がタンパク質でできていることから、体づくりにどれほどの影響を及ぼしているのか、そしてどれほど重要なのかが見て取れます。

タンパク質には種類があり、「動物性タンパク質」と「植物性タンパク質」の2つに分けられます。それぞれで特徴は異なるため、合わせて押さえておきましょう。

動物性タンパク質

動物性タンパク質は、その名のとおり肉類や魚類、卵類などの動物性食品から摂取できるタンパク質です。最大の特徴は、9種類の必須アミノ酸を豊富に含んでいること。
基本的にアミノ酸は体内で合成できますが、必須アミノ酸に関してはそれができません。つまり、食べ物を通して摂取しなければならないのです。
数ある動物性食品の中でも、とくに乳製品に含まれるタンパク質には必須アミノ酸が豊富であり、かつバランスも優れていることがわかっています。そのため、動物性タンパク質を摂取するのであれば、まずは乳製品を食事に取り入れることから始めてみるとよいかもしれません。

ただし、動物性食品は食べすぎないように注意が必要です。
なぜなら、脂質の過剰摂取につながり、肥満や生活習慣病などを引き起こす可能性があるためです。健康のために摂取していたつもりが、いつの間にか体を傷めつけていたということにならないよう、動物性食品の食べ過ぎには注意しましょう。

植物性タンパク質

植物性タンパク質は、豆類や穀類、野菜などの植物性食品から摂取できるタンパク質です。
最大の特徴は、低脂肪・低カロリーであること。ダイエット中の方はもちろん、生活習慣病にお悩みの方も安心してタンパク質を摂取できます。
植物性食品には、植物性タンパク質のほかにも健康的な体づくりに効果的な栄養素が豊富に含まれています。たとえばビタミンやミネラル、食物繊維などがあり、これらも一緒に摂取できるので効率よく健康・美にアプローチできます。

植物性タンパク質の中でも、とくに注目したいのは大豆タンパク質です。
その名のとおり大豆に含まれているタンパク質で、体への吸収率はなんと95%以上! さらに体内へゆっくり吸収されるという特徴もあり、これは言い換えれば消化に時間がかかる(=腹持ちがよい)ということになります。
そのため、大豆タンパク質は健康的な体を作りながら、ダイエットの手助けもしてくれる、女性にうれしい栄養素であるといえます。

*1:厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」参照

絶対に避けたい!タンパク質不足による体の不調

タンパク質は健やかな体をキープするうえで欠かせない栄養素ですが、栄養バランスの乱れた食事ばかり取ったり、過度な食事制限をしたりすると不足してしまうことも。
タンパク質が不足すると、体にさまざまな不調をもたらします。

肌や髪の毛のトラブル



肌に弾力を与える作用を持つコラーゲンは、タンパク質で構成されています。そのため、もしタンパク質が不足するとコラーゲンを作ることができなくなり、結果的に肌のハリやツヤが損なわれてしまうのです。
シワやたるみが気になるようであれば、もしかするとタンパク質が足りていないのかもしれません。

タンパク質の不足は、髪の毛を構成するケラチンにも影響を及ぼします。
コラーゲン同様、ケラチンもタンパク質で構成されているため、その量が不足すると枝毛や切れ毛につながってしまうのです。さらに健康的な髪の毛を作ることもできなくなり、最悪の場合、薄毛を引き起こすことも考えらえます。

筋肉の減少・ゆるみ

乱れた食生活を送っていると、体にとって必要なエネルギーを十分に確保できなくなります。そうなると体は危険を察知し、筋肉を分解することでエネルギーの不足分を補います。
つまり、この状態が続くと筋肉量がどんどん減少し、ひいては基礎代謝量も落ち、痩せにくく太りやすい体になってしまうのです。

また、タンパク質の不足は筋肉のゆるみにもつながるといわれています。
筋肉がゆるむと、その上にある脂肪までゆるんでしまい、体全体のシャープさが損なわれてしまうのです。
顔のシワやたるみ、二の腕・お腹のたるみなど、目に見える不調を避けるためにも、毎日の食事で積極的にタンパク質を摂取しましょう。

やる気や集中力の低下

タンパク質の不足は、脳の活動にも影響を及ぼします。
脳はブドウ糖をはじめ、タンパク質やビタミン、ミネラルなどの栄養素をエネルギー源としており、もしこれらが不足すると脳内の神経伝達物質を正常に生成できなくなってしまいます。
脳内の神経伝達物質には、学習能力を司る「ドーパミン」や精神を落ち着かせる「セロトニン」などがあり、これらを作り出せなくなると心の状態が不安定になってイライラしたり、やる気や集中力が低下したりしてしまうのです。
体と合わせて心の健やかさもキープするためには、タンパク質の摂取が欠かせないといえます。

押さえておこう!タンパク質の推奨摂取量と取り入れ方



1日におけるタンパク質の推奨摂取量は、成人男性が60g、成人女性が50gといわれています*2。 これは簡単にクリアできる数字ではなく、その難易度は大豆で換算してみるとわかりやすくなります。
大豆の可食部100gあたりのタンパク質の含有量は33.8g*3。 大豆1粒の重さを0.3gとした場合、1日の推奨摂取量を大豆だけでカバーしようとすると、男性・女性ともになんと約600粒も食べなければなりません。
1日におけるタンパク質の推奨摂取量をクリアするためには、タンパク質を含んだ食材をバランスよく日々の食事に取り入れる意識を持つことが大切です。

繰り返しになりますが、タンパク質を含む食材には肉類や魚介類、卵類、豆類、穀類などがあります。
肉類や魚介類、卵類には動物性タンパク質が含まれており、必須アミノ酸を体内に取り入れることが可能です。たとえば、食事の主菜をハンバーグや焼き魚、オムレツなどにして、肉と魚、卵を交互に取り入れれば、飽きることなく動物性タンパク質を摂取できます。
豆類や穀類には植物性タンパク質のほか、ビタミンや食物繊維などさまざまな栄養素含まれています。副菜にサラダや納豆を取り入れたり、おやつにアーモンドやクルミを食べたりすることで、効率よく体に必要な栄養素を摂取することが可能です。

動物性タンパク質と植物性タンパク質において、どちらか一方だけを集中的に摂取すればよいということはありません。両方をバランスよく摂ることで、健やかでキレイな体づくりを実現できます。



「もっと手軽に摂取したい」という方には、タンパク質を含んだ加工品がおすすめです。
たとえば、アーモンドを使用したプロテインはいかがでしょうか。飲むだけで植物性タンパク質を摂取できるのはもちろん、アーモンドは美容効果に優れているので、体の中から美肌や体型維持にアプローチできます。
(アーモンドの美容効果については、「アーモンドは美容効果が高過ぎる!ダイエット効果も期待できる正しい取り入れ方」の記事でもご紹介しているので、あわせてチェックしてみてください!)

このほか、大豆タンパク質を含んだゼリーもおすすめです。消化がゆっくり行われるので、1個で十分にお腹を満たすことができ、ダイエットをサポートできます。
中にはビタミンやミネラル、食物繊維など、ほかの栄養素を含んだものもあるので、栄養補助食品として活用することも可能です。フレーバーはフルーツ味のものが多いため、おいしく食べられますよ!

なお、タンパク質を含んだ加工品を取り入れる際は、食品添加物や保存料、着色料などを使用していないものを選ぶことが大切です。体に余分なものを入れず、タンパク質の効果だけをしっかり吸収できるので、より効率的に健康と美にアプローチできます。

*2:公益財団法人長寿科学振興財団「三大栄養素のたんぱく質の働きと1日の摂取量」参照
*3:文部科学省「日本食品標準成分表2015年版」 参照

まとめ

タンパク質は、体の健康と美を両立させるうえで必要不可欠な栄養素です。
不足すると、筋肉が減少したり肌や髪の毛にトラブルが起きたりするため、普段の食事で摂取することを心がける必要があります。肉類や魚類、豆類、穀類をバランスよく食べて、タンパク質を上手に摂りましょう。
合わせて、タンパク質を含んだプロテインやゼリーなどの加工品も取り入れれば、1日に必要なタンパク質の量を楽にクリアできるかもしれません。タンパク質不足を回避して、誰もが羨む健康な美ボディを手に入れましょう!

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