夏バテ予防に効果的な栄養素とは?夏バテの症状・原因と4つの予防法をご紹介
2020/07/10 08:00


夏になると気になるのは、「夏バテ」ではないでしょうか?
とくに今は7月に入り夏真っただ中ですし、昨今の情勢によりおうち時間が増えたことで、夜更かしが続いたり水分補給が不足したりして、夏バテになりやすい体・環境になっている可能性があります。
最近は徐々に外出しやすくなってきているので、夏バテを予防して思い切り夏を満喫したいですよね!

そこで今回は、夏バテの症状と原因、予防法をご紹介します。夏の季節を周囲に配慮しつつ活動的に楽しむためにも、夏バテ知らずの健やかな体をキープしましょう!

夏ならではの体調不良?!そもそも夏バテって何?


夏バテとは、夏の厳しい暑さによって体が元気をなくした状態のことを指します。主な症状は、疲労感や倦怠感、食欲の低下、頭痛など。実際に夏になると体調を崩しやすくなる方は多いのではないでしょうか?
夏場は多量の汗をかきやすく、水分とともにナトリウムやカリウム、ミネラルなどの栄養素も一緒に排出されてしまいます。そうなると、体内のバランスが乱れて体力を消耗しやすくなったり、疲労物質が溜まったりして、結果的に夏バテを引き起こしてしまうのです。

では、夏バテになりやすいかどうかを以下のチェックリストで確認してみましょう。

・夏の時期でもほとんど汗をかかない
・基本的に入浴はシャワーだけで済ませる
・便秘や下痢に悩んでいる
・運動することがほとんどない
・エアコンの効いた室内で長時間過ごすことが多い
・エアコンの温度設定を25℃以下にしている
・疲れやすいと感じることが多い
・イライラすることが多い
・なかなか眠れない日が続いている
・普段あまり水分補給をしない
・あまり食欲がない
・冷たい食べ物や飲み物が好き
・同じ料理ばかり食べることがある
・炭酸飲料を飲むことが多い

複数の項目に心当たりがあった方は、夏バテになりやすいかも。原因と予防法を正しく把握して、夏バテに負けない体をキープしましょう!

4つもあった!夏バテの知られざる原因


夏バテの原因として考えられているのは、「自律神経の乱れ」「睡眠不足」「内臓の冷え」「水分補給不足」の4つです。
以下で詳しくご紹介しますので、自分に当てはまるかどうか確認してみてください。

自律神経の乱れ



自律神経は、あらゆる内臓器官の働きを調整・管理するほか、体温調節の役割も担っている重要なもの。夏場に暑さが厳しい屋外とエアコンの効いた屋内を行き来して、急激な温度変化が繰り返されると、自律神経にかなりの負担がかかってしまいます。
繰り返しになりますが、自律神経は複数の内臓器官に関係しているため、乱れてしまうとその影響が体の隅々に広がり、たとえば汗をかきづらくなってしまいます。そうなると体温調節がうまくできなくなるため、結果として夏バテを引き起こしてしまうのです。

睡眠不足


夏場は熱帯夜になることも多く、スムーズに寝付けないこともしばしば。環境的な問題を踏まえると仕方のないことかもしれませんが、睡眠は心身の疲労回復に大きく関係する要素です。
そのため、睡眠が浅くなったり熟睡できなかったりすると、うまく疲労回復ができず、体調を崩しやすくなってしまいます。体が弱っていると夏バテになりやすくなるので、扇風機やエアコンを活用して寝心地のよい環境を作ることが大切です。

内臓の冷え



暑さが厳しい夏の時期は、無意識のうちに冷たい食べ物や飲み物を摂りがちです。
「体を冷やす(熱がこもらないようにする)」という意味から、夏バテの予防に効果的だと考えている方もいるかもしれませんが、その量や回数が多いと夏バテの原因になってしまいます。
というのも、冷たいものばかり摂っていると胃腸が冷えてしまい、消化機能が正常に働かなくなってしまうのです。これにより栄養素の吸収が妨げられ、十分に疲労を回復できなくなってしまい、結果として夏バテを引き起こしてしまいます。

水分補給不足


汗をかくことは、体内の水分や塩分が減少することとイコール。
つまり汗をかけばかくほど、体内が脱水状態になってしまうのです。にもかかわらず、こまめに水分を取らないでいると、体内を循環する血液の量が減少してしまい、内臓器官に負担をかけたり細胞に栄養素が行き届かなくなったりします。
これにより、体が元気をなくしてしまい、結果的に夏バテの原因となってしまうのです。

なお、水分補給不足に関しては夏バテのほか熱中症を引き起こす可能性もあります。熱中症の症状や予防法については「今年も夏がやってきた!服装や食事を工夫して「熱中症」を予防しよう」の記事でご紹介しているので、ぜひ合わせてご覧ください!

原因を撃退しよう!おすすめの夏バテ予防法4選


夏バテを予防するには、先ほどご紹介した原因を作らないことが大前提です。
以下でご紹介する予防法を通して夏バテの原因を撃退し、元気で健やかな体づくりをしていきましょう!

空調を管理して体温を調節する


夏バテを予防するには、まず自律神経に負担をかけないようにすることが大切です。たとえば、真夏日であれば外の気温は30℃程度のことがほとんどなので、室内の気温は26℃~27℃をキープするのがベスト! 室内と室外の気温差が3℃~4℃になるよう心がけることで、自律神経への負担を軽減できます。
外出先で室内の気温を調整するのは困難なので、出かける際は羽織るものを持参したり、温かい飲み物を飲んだりして、体が急激に冷えないよう注意しましょう。

体をしっかり休める


良質な睡眠を取り、体をしっかり休めることも夏バテの予防につながります。そのため、寝苦しい夜が続いているのであれば、エアコンや扇風機を活用して快適な入眠ができる環境を作りましょう。
このほか、寝具に冷感タイプのものを取り入れたり、吸湿・放湿に優れた絹や麻などの天然素材を活用したりするのも◎。蒸し暑い夏の夜でも深い眠りにつきやすくなるので、心身ともに休めることができます。

水分補給を心がける


喉が渇いたタイミングはもちろん、それ以外の場面でもこまめに水分を補給することは夏バテ予防になります。飲料水に塩を適量入れた塩水、もしくはブドウ糖・果糖を主体としたナトリウムを含むスポーツドリンクで体内の水分を補給しましょう!
ただし、糖分を含むスポーツドリンクは飲み過ぎると体調不良に拍車をかける可能性があるので、少量に抑えたり水で薄めたりするなどの工夫が必要です。

栄養バランスの整った食事


栄養素のパワーを借りて、体の中から夏バテを予防することもできます。夏バテ対策に効果的な栄養素には、タンパク質やビタミンB群、ビタミンC、ミネラルなどがあります。

たとえば、タンパク質は体を構成する主成分のひとつ。
筋肉の疲労を回復させたり、体の持久力を向上させたりする働きを持っているので、夏バテに負けない体づくりにはぴったりです! そんなタンパク質が含まれている食材には、豆腐や納豆、豆乳などの大豆製品をはじめ、アスパラガスやブロッコリー、アボカド、バナナなどがあります。これらを普段の食事に積極的に取り入れて、健康的な体を作り、キープしましょう。

なお、タンパク質については「健康と美をサポートする「タンパク質」!その特徴と効率的な摂り入れ方とは」の記事で詳しくご紹介しています。合わせてチェックしてみてください!

ビタミンB群には、栄養素の吸収率を高めてエネルギーを作る働きがあります。エネルギーは夏バテ予防をはじめ、暑さに耐えられる体づくりに欠かせない要素です。そのためビタミンB群を摂ることは、夏の季節を楽しく元気に過ごすうえで欠かせないことだといえます。そんなビタミンB群を含む食材には、玄米や豆腐、ほうれん草、アーモンドなどがあります。

ではここで、タンパク質とビタミンB群を効率よく摂取できるレシピをひとつご紹介します!

おすすめレシピ:アスパラガスとほうれん草の豆乳スープ


【材料】
・アスパラガス
・ほうれん草
・じゃがいも
・豆乳
・鶏がらスープの素

【作り方】
1.アスパラガスとほうれん草、じゃがいもを食べやすい大きさにカットする
2.カットしたアスパラガスとじゃがいもを炒めて火が通ってきたら、ほうれん草を投入して軽く炒める
3.ほうれん草にも火が通ったら、弱火にして5分ほど蒸し焼きにする
4.フライパンに豆乳を入れ、軽く煮立たせる
5.最後に鶏がらスープの素を加えて、再度軽く煮立たせたら完成

温かいスープならタンパク質とビタミンB群を摂りつつ、内臓が冷えるのを防げるので、効果的に夏バテを予防できます。もし一度ですべて食べ切れなかったとしても、片栗粉やコーンスターチなどを活用してとろみをつければ、グラタンにアレンジすることも可能。最後までおいしく食べられます♪

【+α】栄養素をもっと手軽に摂取するなら……


「もっと手軽に栄養を摂りたい」という方は、栄養補給に優れた食品を取り入れてみてはいかがでしょうか?

たとえば、タンパク質の摂取にはプロテインがおすすめです。植物性食品を使用しているものであれば、低カロリーで脂肪がつきにくいので、栄養補給しつつ体をキュッと引き締める効果も期待できます!
ビタミンB群は、栄養補給に特化したドリンクやゼリーで摂取するのがおすすめです。味わいにこだわったものであれば美味しさを十分に感じられるので、無理なく続けられるはず。
中には腹持ちがよいものもあるので、食事の代わりに取り入れれば、結果的にダイエット効果を得られるかもしれません♪

まとめ


夏バテはその名のとおり、体がバテている状態です。
心身ともに元気がなくなり、何事にも無気力になってしまいます。楽しいことが盛りだくさんな夏の季節を台無しにしないためには、夏バテの原因を知り、それを撃退する予防法を日常的に取り入れることが大切です。
今回ご紹介した4つの予防法を実践して、夏バテに負けない元気で健やかな体づくりを行いましょう!

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