きちんと手洗い・消毒できてる?正しい方法をマスターして感染症を予防しよう
2020/05/01 12:00


緊急事態が続く昨今、おうち時間が増えたり気軽に外出できなかったりと、なかなか気分が晴れない日が続いています。「何に対してもやる気が起きない」と少しマイナスな気持ちになっている方もいるのではないでしょうか?
しかし、今のこの状況で自分にできることから始めることが大切です。 とくに手洗いと消毒は簡単にできるため、マストで行うのが理想といえます。感染症を予防できるだけでなく、健康で元気な体をキープすることにもつながります。

そこで今回は手洗いと消毒にフォーカスし、その重要性や効果などについてご紹介します。
自分はもちろん、周りの人たちを守るためにも、積極的な手洗い・消毒を心がけましょう!

すべては手から始まる!手洗いの重要性

感染症を防ぐ第一歩は、手洗いを徹底することです。その理由には、手が室内外問わずさまざまな場所に触れる体のパーツであることが大きく関係しています。
ドアノブや手すり、エレベーターのボタン、電車やバスのつり革など、大勢の人が触れた場所に自らも触れることで、手に細菌やウイルスが付着してしまうのです。そして、その手で目や鼻、口を触ると細菌やウイルスが体内に侵入し、結果として感染症を引き起こしてしまいます。
つまり、手を清潔に保つことは感染症を予防するうえで非常に重要だということです。

手に細菌やウイルスが付着しているかどうかは、目で見てわかるものではありません。そのため「自分は大丈夫」と勘違いしやすいですが、決して清潔とは言い切れないはずです。
数時間に1回手を洗う、外出先から帰ってきたら必ず手洗いをするなど、自分なりのルールのもと手を清潔に保つことを心がけましょう。

細菌やウイルスを徹底的に排除!消毒の重要性



手洗いと合わせて行いたいのが、手の消毒です。消毒に特化したアイテムには、スプレーやジェル、シートなどがあり、そのほとんどにアルコールが含まれています。
消毒用のアルコールには主にエタノールが利用されており、さまざまな細菌やウイルスをすばやく除菌でき、かつ残留性がゼロに近いという特徴があります。手についた細菌やウイルスを根本から排除できるので、より効果的に感染症を予防することが可能です。

エタノールのほか、次亜塩素酸水も消毒用のアイテムに使われています。
除菌効果に優れているのはもちろん、人体や環境にやさしく安全性が高いので、小さな子どもやペットにも安心して使用できます。また手が荒れる心配もほとんどないので、敏感肌の方にも最適です*1。
「エタノールの消毒アイテムが手に入らない」「安全性を重視したい」という場合は、次亜塩素酸水を使ったアイテムにも目を向けてみてください。

「これだけ除菌効果に優れているなら、消毒だけすればよいのでは?」とお考えの方もいるかもしれませんが、エタノールと次亜塩素酸水はともに洗浄効果はありません。手が汚れていた場合、その汚れを落とすことはできないので、やはり手洗いと合わせて行う必要があるといえます。

*1:一般財団法人機能水研究振興財団「新型コロナウイルスに対する次亜塩素酸水の有効性について」参照

数字で確認!手洗いと消毒による感染症予防の効果

手洗いや消毒をしていない手には、約100万個の細菌やウイルスが付着しているといわれています。この数字をなるべくゼロに近づけるためには、手洗いと消毒の質に気を配ることが大切です。

手洗いの回数と時間によって、手に残る細菌やウイルスの数は異なります。
たとえば、手を流水で15秒洗っただけだと、まだ1万個もの細菌やウイルスが残ってしまいます。これに対し、石鹸またはハンドソープで10秒揉み洗いしたあと、流水で15秒すすぎ洗いするという工程を2回繰り返した場合は、細菌・ウイルスが数個程度まで減るといわれています。
つまり、同じ手洗いでもパパっと簡単に済ませるだけでは感染症の予防にならないということです。
石鹸またはハンドソープを使用するのはもちろん、丁寧に時間をかけて手を洗うことではじめて、感染症予防の効果が発揮されます。

消毒に関しては、15秒以上かけて行うのがベストです。
スプレーやジェル、シートなどを使って15秒しっかり消毒すれば、細菌やウイルスの数が1/1000まで減るといわれています。
消毒といっても両手を擦り合わせたり揉んだりするだけなので、とても手軽に感染症を予防できます。

間違っていないか要チェック!正しい手洗い・消毒の方法

昨今の情勢により、手洗いや消毒を行っている方は多いはず。しかし、その方法が間違っていると十分に感染症を予防できません。
以下でご紹介する方法をマスターして、細菌やウイルスをしっかり除菌しましょう。

正しい手洗いの方法



手洗いをするにあたり、指輪やブレスレット、腕時計などのアクセサリーは外しましょう。また、爪はなるべく短くしておくことが大切です。
準備が整ったら、以下の手順で手洗いを行ってください*2。

1.流水で手をまんべんなく濡らし、石鹸またはハンドソープをつけて手のひらをよく擦り合わせる
2.片方の手の甲に反対の手のひらを当て、擦り合わせるようにして洗う
3.片方の手のひらに反対の手の指を当てるようにして、指先や爪の間を洗う
4.恋人つなぎのように手の指をクロスさせ、指と指の間を念入り洗う
5.片方の手でグッドポーズを作り親指を立て、反対の手で親指を掴みねじり洗いする
6.手首に手を伸ばし、親指を洗ったときと同じようにねじり洗いする
7.流水で石鹸またはハンドソープを洗い流し、清潔なタオルやキッチンペーパーで水気を拭き取る
(※2と3、5、6は両手とも同じように洗いましょう!)

手を洗ったあと、水を止めるために水道のレバーを触りますが、なるべく直接触れないようにしましょう。その理由は、水道のレバーにも細菌やウイルスが付着している可能性があるため。丁寧に手洗いをしたにもかかわらず、すぐに細菌やウイルスがついてしまっては意味がありません。
水を止める際は、タオルやキッチンペーパーを介してレバーに触れることをおすすめします。

*2:厚生労働省「手洗い手洗い」参照

正しい消毒の方法

消毒する際も、手洗いのときと同じようにアクセサリー類は外しておきましょう。
なお、以下ではスプレーまたはジェルを使用する場合の正しい消毒方法をご紹介します。

1.スプレーであれば1プッシュ、ジェルであれば500円玉程度を手のひらに取る
2.手のひらを擦り合わせるようにして消毒液または消毒ジェルを伸ばし、手になじませる
3.片方の手のひらに反対の手の指を当てるようにして、指先に消毒液または消毒ジェルをすり込ませる
4.片方の手の甲に反対の手のひらを当て、擦り合わせるようにして消毒液または消毒ジェルを伸ばす
5.恋人つなぎのように手の指をクロスさせ、指と指の間にも消毒液または消毒ジェルを伸ばす
6.片方の手でグッドポーズを作り親指を立て、反対の手で親指を掴み、念入りに消毒する
7.最後に手首に手を伸ばし、消毒液または消毒ジェルをすり込ませる
(※3と4、6、7は両手とも同じように消毒しましょう!)

手を消毒する際のポイントは、消毒液または消毒ジェルが乾燥するまで行うこと。これを意識すれば、おのずと15秒以上かかるので、細菌やウイルスをしっかり除菌できます。

まとめ

普段から衛生を意識している方も、そうでない方も、今はより念入りに手洗い・消毒を行うことが大切です。その行動ひとつで、自分の身はもちろん、大切な家族や友人も守ることができます。

今回ご紹介した方法を参考に、手洗い・消毒を習慣化させましょう!