乾燥予防が美肌への第一歩!バリア機能を正常にキープするスキンケアと食事とは
2020/05/22 17:00


ニキビや湿疹のない、すこやかで美しい肌を手に入れるためには、肌をしっかり保湿する必要があります。なぜなら乾燥は肌にとって大敵であり、さまざまなトラブルを引き起こすことがあるためです。
そんな肌の乾燥に大きく関わっているのが、角質層にあるバリア機能です。この機能が弱まってしまうと、いくらスキンケアをきちんと行っていても肌が乾燥してしまう可能性があります。

そこで今回は、肌のバリア機能が弱まる要因をはじめ、保湿の重要性や正しいスキンケアの順番、肌の乾燥を防ぐ食事についてご紹介します。
家にいる時間が増えている今、ご自身の肌質やスキンケア方法、食生活を改めて見直すチャンスです。この記事を参考に肌の保湿を徹底して、うるつや美肌を手に入れましょう!

弱めないことが美肌の絶対条件!肌のバリア機能について

肌質に大きく影響しているのは、表皮の最表面にある「角層層」です。0.02mmほどの非常に薄い膜ですが、うるおいをキープして美肌へと導く「バリア機能」が備わっているため、その重要性は格別といえます。
バリア機能の役割は、主に外部刺激から肌を守ること。肌の油分と水分を理想的なバランスで保つことにより、すこやかで美しい肌をキープします。しかし、バリア機能はいつでも正常な状態とは限りません。以下の3つの要因により、機能が低下してしまうこともあるのです。

要因1:環境による刺激



環境による刺激のひとつに紫外線があります。紫外線を浴び肌が日焼けすることは、水分量の低下に直接的に影響します。うるおいのある美肌をキープするためにも、外出する際は日焼け止めを塗ったり日傘を差したりして、紫外線対策を行うことが大切です。

また、空気の乾燥も注意すべき刺激です。とくに、気温が急激に低下する秋から冬にかけての季節の変わり目は空気が乾燥しやすく、せっかく蓄えていた肌の水分が奪われやすくなります。同様に冷暖房が効いた室内も空気が乾くので、長時間過ごすことで肌が乾燥しやすくなるといわれています。肌の水分量が減るとバリア機能が低下し外部刺激を受けやすくなるため、結果として肌荒れにつながってしまうのです。

こうした点から、空気の乾燥が気になるときは積極的に肌を保湿することが大切です。

要因2:間違ったスキンケア

肌は思っている以上にデリケート。
メイクをしっかり落としたいからといってゴシゴシと洗顔をしたり、ゴワつきが気になるからと過度にピーリングを行ったりすると、角質層が剥がれてしまうことがあります。また、肌のうるおいに欠かせない細胞間脂質や皮脂、天然保湿因子まで洗い流してしまい、これが肌の保湿力の低下につながってしまうのです。

洗顔したあとに肌が突っ張るような感覚があれば、それはスキンケアが正しく行えていないというサインです。使用しているスキンケア用品をはじめ、自身の洗顔やピーリングの方法を見直しましょう。

要因3:乱れた生活習慣

肌のターンオーバー(新陳代謝)が乱れることも、バリア機能が弱まる要因のひとつです。
なぜなら、バリア機能は肌のターンオーバーによって角質細胞を入れ替えることで正常に保たれているため。
]もし肌のターンオーバーのサイクルが乱れると、水分量の少ない古い角質細胞が残り続け、結果として乾燥が進んでしまうのです。

肌のターンオーバーは、睡眠不足が続いたり、栄養バランスの乱れた食事を取ったりすることで遅延します。すこやかな美肌をキープするためにも、日頃から規則正しい生活と健康的な食事を心がけましょう。

乾燥を防ぐことが美肌につながる!保湿の重要性について

肌のバリア機能を弱める3つの要因の根本にあるのは、「乾燥」です。
乾燥した肌はカサカサでツヤのない嫌な見た目になるだけでなく、メイクのノリにも影響を及ぼします。さらにはニキビや湿疹、シミ、くすみなどの肌トラブルを引き起こすことも。つまり、バリア機能を正常な状態に保ち、かつ肌トラブルを防ぐためには「保湿」を徹底して乾燥知らずの肌を作る必要があるのです!

しかし、だからといってただ保湿をすればよいわけではありません。上記でご紹介した要因を防ぐことを意識した保湿であることが大前提です。
以下で、乾燥を防ぐ正しいスキンケア方法ついてご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

乾燥とは無縁の肌に!意外と知らない正しいスキンケア方法



バリア機能を弱めないためには、毎日のスキンケアをやさしく丁寧に行う必要があります。またクレンジングや洗顔、化粧水、乳液など、使用するスキンケア用品にも気をつけることが大切です。

肌を労わることがポイント!正しい洗顔方法

繰り返しになりますが、ゴシゴシと激しく洗顔すると角質層が剥がれ、肌の保湿力が低下してしまいます。そのため、洗顔は肌を労わるイメージでやさしく行うことが大切です。

まず、洗顔をする前に手を洗います。
そのあと洗顔料をたっぷり泡立て、その泡で顔全体を包み込みます。このとき、手のひらを顔にくっつけて擦るのはNGです。手のひらではなく泡で洗うようなイメージで、やさしく汚れを落としましょう。
最後に洗顔料をぬるま湯で洗い流し、清潔なタオルを顔に押し当て水気を拭き取ったら完了です。
この手順で洗顔を行えば、乾燥を防げるほか肌の保湿力を育むことができます。

朝と夜で違うの?正しいスキンケア方法

朝と夜でスキンケアの目的は異なります。朝は日中の外的刺激から肌を守ること、夜は1日の汚れをしっかり落として肌に栄養を与えることが目的です。そのため、スキンケア用品にも一部差があります。

朝はまず洗顔からスタート。寝ているときについた汚れや寝汗を落とし、肌を清潔にします。そのあと導入液や化粧水、美容液、乳液などをつけて、最後に日焼け止めをつけます。
ポイントとなるのは最後につける日焼け止めです。紫外線は室内外を問わず浴びる可能性があるので、日焼け止めは忘れずにつけましょう。

夜は、洗顔の前にクレンジングを行います。メイクが残ったままだと毛穴が詰まり、肌荒れを引き起こす可能性があるためです。クレンジングでメイクを落としやすくして、洗顔できれいさっぱり洗い流しましょう。
ここまで終わったら、朝と同じように導入液や化粧水、美容液、乳液などをつけて終了です。

なお、導入液と美容液に関してはオイルタイプのものでも問題ありません。乳液を持っていない場合は、保湿クリームで代用しましょう。



毎日のスキンケアを徹底していても、外出先で乾燥が気になることもあるかもしれません。
そんなときは、小さな便利アイテム・保湿バームをバックに忍ばせておくことをおすすめします。気になる部分にサッと塗るだけで手軽に保湿できるので、いつでもスキンケアが行えます。ホホバ油やオリーブ油などの美容成分を配合しているものを選べば、保湿しながらすこやかで美しい肌へとアプローチできますよ!

スキンケアで使用するアイテムには、なるべくオーガニックのものを選ぶことをおすすめします。なぜなら、有機栽培された植物由来の成分をメインに使用しているためです。化学成分や添加物など余分なものを含んでいないので、肌本来の美しさを引き出すことができます。

(オーガニックに関する詳しい情報は、「自然にキレイを引き出すカラダに!美と健康をサポートする「オーガニック」の基礎知識」の記事でご紹介しています。ぜひ合わせてご覧ください!)

栄養バランスを整えよう!肌の乾燥を防ぐ食事とは



肌のバリア機能を正常に保つためには、毎日の食事にも気を配る必要があります。
栄養バランスが偏っていたり暴飲暴食を繰り返したりしていると肌のターンオーバーが乱れ、乾燥を引き起こす可能性があるためです。
野菜や果物、肉、魚などをバランスよく食事に取り入れ、さまざまな栄養素を摂取しましょう。

数ある栄養素の中でも、とくに積極的に摂取してほしい栄養素はビタミンCとビタミンAです。
レモンやパプリカに含まれるビタミンCには、美肌を作るうえで欠かせないコラーゲンの合成を促す作用があります。ほうれん草やにんじんに含まれるビタミンAは肌のターンオーバーをサポートするだけでなく、乾燥を防ぐ作用も持ち合わせています。
もし食事のメニューに悩んだときは、こうした栄養素にフォーカスして料理を考えてみるのもよいかもしれません。以下で簡単にできる、おすすめのレシピをひとつご紹介します。

肌の乾燥を防ぐおすすめレシピ ~パプリカとほうれん草の和え物~

【材料】
・パプリカ    1/2個
・ほうれん草   1把
・ごま油     小さじ2
・醤油      適量
・塩       適量
・すりごま(白) 大さじ2

【レシピ】
1.パプリカとほうれん草を食べやすいサイズにカットする
2.カットしたパプリカとほうれん草を湯煎し水気を切る
(パプリカとほうれん草をボウルに入れてラップし、600Wの電子レンジで2分ほど加熱してもOK)
3.パプリカとほうれん草、各種調味料、すりごまを混ぜ合わせて完成

肌にうれしい栄養素たっぷりの和え物に仕上がりますので、ぜひお試しください!

「もっと手軽に栄養素を摂取したい」という方には、たくさんの栄養素を含んだジュースやゼリーなどがおすすめです。
料理をする必要もなければ、いつでもどこでも栄養補給ができるのでとても便利!添加物や保存料、着色料などが使われていないものを選べば、余分なものを避けつつ欲しい栄養素だけを吸収できます。低カロリーながらもお腹を満たせるほどボリューム感のあるもの、フルーツ味でおやつにぴったりなものなど、さまざまな種類があるので、自分に合ったものがきっと見つかりますよ。

まとめ

すこやかで美しい肌への第一歩は、角質層にあるバリア機能を正常な状態でキープすること。そのためには、肌を乾燥させないよう保湿に注力することが大切です。
やさしく丁寧なスキンケアは、乾燥を防ぐとともに肌の保湿力を育みます。栄養バランスの整った食事は肌のターンオーバーが乱れるのを防ぐので、カラダの中から肌の乾燥を予防できます。

「最近肌が乾燥している」「メイクのノリが悪い」という方は、もしかすると肌のバリア機能が弱まっているかもしれません。
今回ご紹介した洗顔方法とスキンケアの順番、食事を取り入れれば、カラダの中と外の両方から美肌へとアプローチできます。また、これらを実践することはおうち時間の充実にもつながります。
この機会に、肌を労わるスキンケア、食生活をスタートさせてみませんか?