今年も夏がやってきた!服装や食事を工夫して「熱中症」を予防しよう
2020/07/03 06:00


7月に入り、とうとう夏本番ですね。気温が高くなり日差しが強くなると気になるのは、「熱中症」ではないでしょうか?
梅雨の時期から見られる熱中症は、真夏になると発症する可能性がより高まるので、これまで以上に十分な注意が必要です。しっかり対策すれば熱中症に負けない健康体をキープでき、夏の季節を思う存分満喫できますよ♪

そこで今回は、熱中症の概要と症状、予防法についてご紹介します。
楽しいことが盛りだくさんな夏を目一杯楽しむためにも、熱中症について正しく理解し、元気で健康的な体づくりを心がけましょう!

室内外問わず要注意!熱中症の概要と症状



熱中症とは、発汗により体内の水分や塩分のバランスが崩れたり、体温の調節機能が正常に働かくなったりして発症する症状の総称。
気温と湿度が高いとき、日差しが強いとき、風があまり吹いていないときなどに発症しやすく、頭痛やめまい、顔の火照り、筋肉の痙攣といったさまざまな症状を引き起こします。
また、熱中量は体が暑さになれていない時期にも発症しやすく、たとえば梅雨の晴れ間や梅雨明けの蒸し暑くなった頃は注意が必要です。

熱中症というと、炎天下のなか長時間過ごしたり、真夏日に外で運動をしたりすることで発症するイメージが強いかもしれません。しかし最近は室内で過ごしていても発症するケースが多く、実際に2019年度の熱中症の発症場所では住居が全体の約4割を占め、もっとも多い結果となっています*1。
昨今の情勢により、外出しづらい日々が続いているなか、これまで以上におうち時間が長くなっている方は多いはず。「室内だから大丈夫」「直接日差しを浴びていないから大丈夫」などと安易に考えず、室内にいるからこそきちんと対策を取ることが大切です!

*1:総務省「2019年(5月から9月)の熱中症による救急搬送状況

誰でも簡単に取り入れられる!熱中症の4つの予防法



熱中症は、重症化することもある危険な症状。予防するためには、日常生活に少し工夫を取り入れることが大切です。
以下で4つの予防法をご紹介しますので、ぜひ実践してみてください!

1.暑さを避けることを意識する




熱中症の主な原因は、暑さ(高気温・高湿度)です。そのため、まずは暑さを避けることから始めましょう。

たとえば、室内では風通しのよい場所で過ごしたり、エアコンを利用したりすることが大切です。
ただし、エアコンで室内を冷やしすぎるのはNG! あまりにも室温を下げてしまうと部屋の中と外の温度差が激しくなり、体がうまく適応できず体調不良を引き起こす恐れがあります。
熱中症を予防できても体に負担がかかっては元も子もないので、室温はなるべく25℃~28℃にするよう心がけましょう。

室外では、帽子をかぶったり日傘を差したりといった工夫が必要です。室内とは異なり直接的に日差しを浴びるので、それをカットできるアイテムを活用して熱中症を予防しましょう。
また、風通しのよい場所で休憩したり、エアコンの効いた施設を利用したりするのもおすすめ。外出時は、炎天下のなか長時間過ごすことがないよう行動することが、熱中症予防につながります!

2.涼しい服装を心がける



熱中症を予防するには、体内に熱がこもらないようにすることも大切です。
そこでおすすめの予防法が「熱のこもらない涼しい服装を心がける」というもの。これにはたとえば、コットン素材の衣類が当てはまります。通気性に優れているほか汗を吸収するので、体内の熱を上手に逃がすことができます。
また、ネックラインや袖口が開いたデザインの衣類も風通しがよいので熱中症予防にぴったりです!

なお、衣類には汗の蒸発をサポートしたり、日差しや紫外線から肌を守ったりする役割もあります。そのため、暑さを避けたいからといって何も着用しないのはNG! 却って熱中症の発症を促してしまう可能性があるので、肌着だけでも身に着けるようにしましょう。

3.こまめに水分補給する



熱中症が起こるメカニズムには、汗が大きく関係しています。
汗をかくことは体内の水分・塩分が奪われることと同じであり、そうなると血流が悪くなったり酸素や栄養が行き届かなくなったりして、熱中症を引き起こしてしまうのです。防ぐためには体内に水分・塩分を補給する必要があり、その方法として「こまめな水分補給」があげられます。

熱中症予防の水分補給に適しているのは、コップ一杯の飲料水に塩をひとつまみ入れた塩水です。水分とともに塩分も同時に補給できるので、効率よく熱中症を予防できます。
外出先であれば、スポーツドリンクでもOK! ただし、100mlあたりの食塩相当量が0.1~0.2gのものがよいとされているので、成分表示をしっかり確認しましょう*2。

*2:公益社団法人 日本スポーツ協会「スポーツ活動中の熱中症予防ガイドブック

4.熱中症予防に効果的な栄養素を摂取する




数ある栄養素の中には、熱中症予防に効果的なものもあります。その栄養素を含む食材を料理に取り入れれば、毎日の食事を通して熱中症に負けない体づくりができます!

熱中症予防に効果的な栄養素には、たとえばビタミンB1があります。
ビタミンB1には糖質の代謝をサポートする働きがあり、これはエネルギーを作るうえで重要な工程です。そのため、ビタミンB1が不足しているとエネルギーを作ることができず、疲れやすい体になってしまい、結果として熱中症を起こしやすくなるのです。
エネルギーを十分に蓄え、疲れにくい健康的な体をキープすることは、熱中症の予防につながります。玄米や発芽玄米、大豆、きのこ類などを通して、ビタミンB1を積極的に摂取しましょう!

また、カリウムも熱中症予防に効果的な栄養素のひとつ。
その理由は、カリウムが汗をかくことで奪われる栄養素であるとともに、体内から失われると細胞内の脱水症状を引き起こすためです。細胞内の水分が奪われると熱中症からの回復が困難になり、症状が長引く可能性があります。
これを予防するためには、普段から小豆やいんげん豆、ほうれん草、じゃがいも、バナナなどのカリウムを含む食材を摂取して、回復力を高めておくことが大切です。

このほか、抗酸化作用のあるビタミンAやビタミンC、タンパク質、ナトリウムも熱中症を予防するうえで効果的な栄養素です。積極的に体内に取り入れて、熱中症に負けない体づくりを心がけましょう!



なお、これまでにご紹介した栄養素をもっと手軽に摂取したい場合は、栄養補助食品を取り入れるのがGOOD!
十数種類ものビタミンが含まれたものや一度で10gものタンパク質を摂取できるものなど、さまざまな種類があるので、自分に足りていない栄養素を効率よく補うことができます。
中には、味わいにこだわったものもあり、たとえばデザート感覚で食べられるほどフルーティーな味わいの栄養補助食品もあります。無理なく継続的に取り入れられるものを選んで、おいしく楽しく栄養補給して熱中症を予防しましょう♪

もしもに備えて覚えておこう!熱中症の応急処置



最後に、熱中症になったときの応急処置についてご紹介します。
めまいがしたり、体に力が入らなかったり、体が熱かったりする場合は熱中症になっている可能性があるので、すぐに以下の手順で処置しましょう。

1.風通しのよい場所やエアコンが効いている場所など、涼しい場所に移動する
2.服を脱いで、皮膚に水をかけたり風を送ったりして体を冷やす
(このとき、首や脇下、太ももの付け根を重点的に冷やすと体温が下がりやすくなる)
3.水分と塩分を補給する
(吐き気があったり、すでに嘔吐したりしている場合は、口から水分を補給するのは控える)

まとめ



梅雨が明け、これから夏本番の季節がやってきます。
一年の中でとくに熱中症になりやすい時期なので、「自分は大丈夫」「室内にいるから問題ない」などと安易に考えることは絶対に避け、日頃から予防を心がけるようにしましょう。そうすれば、充実した夏の日々を過ごせるはずです♪